私が好きなのはキミだけだから。


そして、最後にチュッとリップ音をたてて離れた唇


「めいさ……誘ってんの?」


誘うって…………え!?


「そ、そんなわけないじゃん!なんでそうなるのよ!」


「ったく……そんなことだろうとは思ってたけどさ……。これ以上煽るなよ」


「だから煽ってな……!」



私の言葉を遮ったのは、不意打ちのキス



そして、棗はお互いの鼻がくっつくくらいの距離のまま、甘い声でいった



「俺の理性、結構もろいからね?」


"いつ狼になるかわかんねーよ"


この言葉とキスのせいで、私の顔はまたもや真っ赤になってしまった


こんなんじゃ、心臓いくつあっても足りないよ………



「棗のばか!私、もう寝るから!」


棗が私を引きとめようと色々言っていたけど、それを無視してそのまま脱衣所でホテルの寝巻きに着替え(鍵はしっかり締めてね)、ベッドへいったら今日は色々あって疲れていたのかすぐに眠ってしまった




「ばか、俺の気持ちも考えろよ……。一晩……耐えるしかねーよな」



棗の心の叫びも、当然めいには聞こえていなかった


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