運命のシンデレラⅠ

「ねぇ、」

俺は君に話しかけた。

「はいなんですか？」

「あのさ、」ピロリンピロリン♪

俺の言葉を遮り誰かの携帯がなった。
まぁ、俺の着信音じゃないし、この場に２人しかいない。

ってことは彼女か…

「あの、すみません。」
彼女が遠慮がちに言った。
「気にしないで。でた方がいいよ？」


「ぁ、ありがとうございます！」
彼女は、携帯にでた。

「ぁ、すみません。今お庭にいます。えぇ。分かりました。今、行きます。」

彼女は誰と電話してるのだろうか？
表情は柔らかく笑顔だから、親しい仲なのだろう。


すると、彼女は携帯を切りこちらをむいた。

「あの、すみません。親が待っているので失礼致します」

あぁ、彼女はもう行ってしまうのか。

俺は最後まで彼女の中でかっこよくいたくて、
「あぁごめんな。君の歌本当に良かったよ」


見栄張ったんだ。

「ありがとうございます。お話させて頂き、嬉しかったです。では、さようなら」

美しく可憐な彼女はそう言った。