わたしの中の 私
私は意識が混濁した中、私の思考は完全に麻痺してしまった。

どれだけ時間が過ぎただろうか……。

気がつけば部長の腕枕で寝ていた。

部長は無表情にポツリと呟いた。


「送って行くよ。」


「いえ、タクシーで帰るので大丈夫です。」


断るも、結局強引に部長の車で送ってもらう。

シルバーのセダンの車で、車内は飾り気もないシンプルな内装だった。

車内はシトラスみたいな柑橘系の芳香剤の爽やかな香りを纏っていた。

家に着くまで何を話したらいいか分からず、オーディオから流れる洋楽の曲だけが響いていた。
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