わたしの中の 私
残業を1時間程して、自宅のアパートに帰宅する。

大学を卒業して働きだしたと同時に独り暮らしを始めて、やっと今の生活にも慣れた頃だった。

夕食に食べようと作り置きしていた冷蔵庫のカレーをお鍋に移して温め始めた。

その直後チャイムが鳴った。

取り合えずガスコンロの火を止め、入口の扉へ向かう。

誰が呼んでいるか分からないので、扉の覗き穴から人物を静かに確認した。


『……矢嶋部長!?』


覗き穴から見える人物はどう見ても、矢嶋部長にしか見えない。

何故、ここにいるのか全く理解出来ない。

そのままにしておく訳にもいかず、取り合えず扉を開けた。
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