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こんなに穏やかな時間の流れの中で、お互いに想うことができるなんて今まで知らなかった。

もしかしたら、今まで私は刹那的な生き方をしていたのかもしれない。

今自分に何が求められているのか、今どうするべきなのかばかりに目がいって。

「私、和馬に会えて本当に良かった」

「うん」

「今の和馬に会えて、良かった」

「僕も同じこと考えてたよ。今のハルに会えて良かった」

こんなに好きになってしまうなんて。

和馬で私がいっぱいになって溢れてしまう。

和馬を見上げた。

私の愛おしい人。

眼鏡の奥の茶色い瞳もサラサラの髪も、優しくて賢くて、しつこくて理屈っぽいところも全部大好き。

あなたの全てが。

「宝物なの。買って貰ったワンピースも指輪も家の鍵もみんな宝物だけど、私にとっては和馬に出会えたことが一番の宝物。和馬は私の宝物なの」

和馬は少し驚いた顔をした後、よりいっそう力をこめて強く抱き締めてきた。

「僕にとっても、ハルはかけがえのない宝物だよ。ずっとずっと大事にする」

和馬の体温を感じて、二人とも同じ気持ちでいる喜びがじわっと心に沁みてきた。
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