ページをめくって
きっと、何でも見透かされている。

さっき思わず見蕩れてしまったことも、きっと気が付いている。

「これじゃ恋人同士みたいだよ?」

「そういう設定だから」

「その設定、まだ続いてるの?」

「そう、続いてるの」

和馬はニヤッと笑った。

もしかして、そうやって私の反応を見て楽しんでる?

私が赤くなるから?

意外と意地悪なところがあるのかな。
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