春河家は今日もドタバタです。

「遊佐!お前、どしたべ、それ!」
「・・・怪我した。」

おとおの驚く声を聞いたのか、おかあも慌てて飛び出してきた。

「遊佐!どうしたの、こんなに怪我して!」
「・・・ごめんなさい・・・。」
「遊佐君のご両親ですか?」

祇儀さんと清澄さんが俺の横で、怪我の状況を話して・・・

「あ、あの・・・お礼・・・」
「結構ですよ(笑)遊佐君が元気になれば僕達はそれでいいので。」

そういうと、祇儀さんと清澄さんは帰ろうとした。だから・・・


「祇儀!清澄!ありがとう!」
「早く元気になれよ!」
「うん!」


あの背中、ずっと忘れない。
そう決めて、何十年生きて…人生を全うして死んだ。

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