マンガみたいな事が起きました。*続*
「みんな、今までありがとう。
そして、卒業おめでとう。
俺は幸せなんだと思う。
こんな仲間がいて、生徒思いの先生がいて、可愛い彼女がいて。
何をするときもみんなが支えてくれた」
大雅の話に少しの間が空く。
涙を堪えているのだろうか。
たぶん全員がそう思っていたはず。
でも真相は違った。
「さつき、前に来て?」
突然の呼び出しにさつきはびっくり。
あたしも驚いたけど、
周りも驚いている。
ただ1人、渉だけは下を向いている。
何か知っているのだろうか。
顔を上げてクスッと笑った渉と目が合った。