空の彼方



痛みを再び感じ始めたのは、合宿最終日。



勢いよく踏み込んでシュートを決めようとした時に『ズキッ!』という痛みを感じた。



一瞬前みたいにやっちゃったか?と思ったけど感じた痛みはその時だけだったから、



なぁーんだ!大したことないじゃん!と思って家でいつもどおりアイシングをして、マッサージをして休めていた。



でも自主練で近くの公園にシュート練習をしに行った時も、



どうしてもシュートでジャンプをするために踏み込んだ時だけ痛みが出てくる。



これはやばいなっては思ったけど



両親にも、部員にも、事情を知ってる早瀬にさえも未だ言えてないまま。



だから当然、病院にも行けてない。



「中田!望月と交代!



望月入れ~!」



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