Special to me
『でも俺は守りたいと思える女性だと思ったから、真子と結婚する。いいだろ?』

晃樹のお母さんは私に向かって微笑んだ後、晃樹に対して真顔になった。

『私から言うことは何にもない。後は、真子ちゃんのご両親にちゃんと話しなさい。自分の言葉で』
『うん』

すると玄関の方向から"ただいま"と言う声がした。

さやかさんだ。

さやかさんはリビングに来るなり、

『あ、真子ちゃんがいる!』

と、いきなり私の左手を持った。

『やっぱりキレイよね。"ジョニー・スミス"の"ホワイト・ローズ"は』

さやかさんは私の左手薬指に填められている晃樹から貰ったエンゲージリングを眺めている。

ジョニー・スミス?

ジュエリーに疎い私にも分かるトップブランドじゃない?
高かっただろうに…

『この種類が一番真子ちゃんの手に合っていると思ったけど、やっぱり、私の見る目に狂いはなかった』

そう言ってさやかさんは得意気な顔になった。

『私がお兄ちゃんに薦めたの。まぁ、最終的にはお兄ちゃんがきちんと決定したけどね。買った過程を見ていた側としては、実際にしている姿を見るのはやっぱり嬉しいな』

そんなさやかさんの言葉に、晃樹が明らかに嫌そうな顔をした。

『っていうか、お前早く着替えて手でも洗ってくれば?』
『はいはい』

さやかさんはリビングを出て行った。

それからは、さやかさんも合流して夕食を食べて、私は自分の家に車で送ってもらった。
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