Special to me
☆夫にまた、惚れ直す~side MAKO~
秋。

晃樹が車掌乗務区に異動し、研修や見習い期間が終わった11月。

いよいよ、今月23日には、私達の結婚式が行われる。

準備も佳境。

2人でホテルに通う回数も増え、ブライダルエステやら、ヘアメイクのリハーサルやら、何かと忙しい。

車掌に異動となって、1人で乗務するようになったので、シフトを見て、私は車掌をしている晃樹の姿を見に行こうと思った。

中央南駅が全ての電車の始発駅なので、そこから乗務する時間を調べる・・・

うーん、シフトの見方が分からない。

駅とは違って複雑で、車掌乗務区にある具体的なスケジュールを見ないと、晃樹がいつ、どこの電車にのるのかが分からない。

しかし、そのスケジュールが書いてある物は持ち出し厳禁のため、シフトにはあるスケジュールを示した2ケタの番号しか書かれておらず、それで日勤か泊まりかは判断できるものの、肝心な乗る電車が判断できない。

「晃樹の車掌の姿が見たいぃ~」
『恥ずかしいなぁ』

と、言いながら、ニコニコしている晃樹。

『明日、この電車に乗るよ』

と、私が持っていたポケット時刻表を指差してくれた。

18時15分発の急行。

『でも、西ノ森は通り過ぎちゃうけどね』
「そんなの関係ないもん」

明日は夜の乗務を終えた後、中央南駅内にある車掌用の仮泊所に泊まり、翌日の始発に乗務する。
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