Special to me
☆鬼怒川旅行~side MAKO~
連休の間のいわゆる米原さんの"明け"。

勤務終了が午前9時。

そこから急いで自宅に帰り、車でうちのマンションの下まで駆けつけてくれたのが午前10時。

私は今日も、スッピン。
そんな私を、いつも米原さんは優しく見つめてくれる。

車は高速を経由して、鬼怒川・日光周辺へ。

お寺さんや、テーマパークを巡る。

その間、ずっと米原さんは私の手を離さなかった。

夕方、米原さんが手配してくれたホテルへ向かう。

『龍成社には負けないくらい、うちの会社は福利厚生が充実しているんだ』

と、泊まるホテルがかなり格安だったということを説明してくれた。

部屋は和室。

夕食は懐石料理を部屋まで運んできてくれると言う。

「この引き戸は、何ですか?」

部屋の奥に、曇りガラスの引き戸があった。

『開けてごらん』

私は米原さんに言われた通り、ためらいなく引き戸を横にスライドさせた。

すると、

「うわぁ」

そこには、外の山や川が一望できる、半露天風呂があった。
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