引き立て役よさようなら(番外編追加)
重々しい空気から少し解放され
何だか外の空気が吸いたくなった。
優花はバッグを持って美由紀にお手洗いと小声で言うと席を立った。
桜沢は何か優花に言いたげだったが
視線を合わせないようにし、達央にもお手洗いと言い
部屋を出た。

優花は店の外に出ると
大きく深呼吸をした。
「あ~~疲れた~~」
そう言って背伸びをした。
首をクルクルとまわし肩だけを動かす。
「あ~~肩凝ったかも・・・」と呟く。

「あれは疲れるよ」
優花の後ろからきこえた声は達央だった。
「たつひ・・・」
「サブローでしょ?」
優花はしまったという顔をしたが周りには人がいなかったので
少し安心した。

「このまま・・・帰っちゃおうか・・」
いたずらっ子の様に言う達央を見て、何だか自然と笑みが出た
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