引き立て役よさようなら(番外編追加)
どうでもいい生き方を当たり前に過ごしてきた
 尖った自分がかっこいいと  
 傷つこうが 壊れようが それほど苦痛ではなかった

 モノクロームだったんだ
 僕自身の外も中も 君に会うまでは

 好きな事を好きなよう自由に過ごしてきた
 ファインダー越しの自分がかっこいいと
 どこかで勘違いして 気付かないふりをしていた

 モノクロームだった僕に君が色をつけてくれた
 喜びや楽しさ愛おしさを
 僕のキャンバスにいろんな色を落していく

 知らなかったこんなにも色は存在していて
 僕の心にいろんな色を落す

 次は僕が君のキャンバスに色を足していくよ
 泣かしい時は明るい色を
 うれしい時は同じ色を

 永遠のキャンバスに色を足していくよ

 

曲が終わる頃には優花の視界はぼやけていた。
何度も何度もリピートする。
だけど優花の視界がはっきり見える事はなかった。

優花は涙でぐしょぐしょになりながらも
達央にメールを送った。

「ありがとう・・・」
その一言が精一杯だった。
余計な事を送れば絶対会いたくなるから・・・
送ってすぐ返事が届いた。
「水曜日待ってるから・・・・」

優花はスマホをぎゅっと握りしめ頷いていた。
 
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