引き立て役よさようなら(番外編追加)

会いたい人と会いたくない人

なんで・・・?目の前にいる桜沢の姿に優花は固まっていた。
名刺の受け取りを拒否したし、
その事はきっと桜沢の耳にも入っていただろうに・・・
まさか知らなかったとか?

でも今そんな事を聞くとごたごたしそうでやめた。
「あの・・・何かお探しでしたか?」
何も知らないふりするのはどうかと思ったが
これ以上踏み込まれたくない気持ちもあり優花はお客様として対応した。
「うん・・・君をね」
は?!どの口が言う?
医者ってみんなこんな事平気で言うのかと本気で思った。
優花が目を点にして桜沢をみると
「くくっ。ごめん、やっぱ君のリアクションとか見てて飽きないよ。
あの時の合コンも本当はすごーく出たくなかったんだよね。
君を見てたらすぐわかった。」
桜沢には優花の考えている事がわかっていたようだった。
「・・だから興味を持った。もっと知りたいと思った」
「は?」
なんだか似たような事を以前別の人にもいわれたような・・・・あっ!
達央さんだ・・・・
なんなんだ?最近の男は・・・なんで私みたいなのに興味をもつのか?
そう思ったものの、今の優花には達央が一番だ。
優花は桜沢を見ると

「私には彼氏がいます。その方といるのが一番楽しいの。だから・・・」
続きの言葉は桜沢の言葉で遮られた
桜沢はいきなり優花にしか聞こえない声でささやく。
「君の彼氏ってさ・・・・flybyの大野達央君だよね」
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