引き立て役よさようなら(番外編追加)
「なんで・・・達央さんは私が何か話ししたい事があるって・・・そう思うんですか?」
いつもそうだ。
付き合ってそんなに経っていないし、会う回数だって普通のカップルと
比べると格段に少ない。
それなのに、達央はいつだって優花が悩んでいたり困っていたりすると
手を差し伸べてくれる。それが優花には不思議だった。
だがそんな優花に達央は笑いながら答えた。
「そんなの決まってんじゃん。好きだから・・・わかっちゃうんだって」
「え?」
優花の驚いた顔を見て、達央はにっこりと笑い、
ソファーの背に頭をのせ優花の方を見た。
「優花と出会って・・・本気の恋愛がしたいって思えたんだ。優花の事もっと知りたい。
優花が考えてる事をわかってあげたいってね・・・俺たちって
会えない事の方が多かったりしてるから特にそう思うんだろうね。」
達央の言葉には嘘はなかった。
それは彼の目を見ればわかったし、優花も似たような気持ちを既に抱いていた。
だったらちゃんと言わなきゃ・・・
「今日…来たの・・・・合コンの時に名刺くれた人が・・・」
達央は驚きはしなかった。
それは優花の話し方や表情で、本当は会いたくなかったというのがわかったからだ。
「何か言われた?」
達央は優花の手に自分の手を重ねた。
「私の事をもっと知りたいって・・・それから・・・達央さんがflybyのメンバーだって事も知ってたみたいでした。
・・・・で、でも違うって・・訂正しましたよ。」
「ゲームショップの店員でサブローって人・・・って?」
「うん!・・・でも信じてもらえたかどうかは・・・」
達央は優花が一生懸命あの桜沢と言う男に自分の事を話さないようにしてる姿が想像できた。
そんな優花が堪らなく愛おしくなって達央は思い切り優花を抱きしめた。
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