引き立て役よさようなら(番外編追加)

2人だけの時間

・・・この道知らない。
達央の運転する車は優花のアパートに向っている訳でもなく、
スタジオへ向かっている訳でもなかった。
優花の知らない道を走ってる。
何処に行くのか尋ねるけど教えてくれない。
でも達央は凄く楽しそうだ。
「先に帰ってもよかったんですか?打ち上げとか・・・あったんじゃないですか?」
「大丈夫だよ」
そう言うと達央は優花に笑いかけた。
ライブが終わってそんなに時間が経ってないのに・・・・
本当はメンバーとステージの余韻を味わいたかったのでは?
あんなハードなステージで疲れてないのか・・・
思うことは多々あったが、大丈夫だという達央の言葉を信じようと思った。

それから走る事40分。
車は初めて見る高層マンションの地下駐車場へと入っていく。
「あ・・あの・・ここは・・・」
戸惑いながら優花が尋ねると、達央は自分の家とだけ言った。
優花は忘れていた。
2回ほどお邪魔したマンションはスタジオであって達央の家ではいな事を・・
「ここ・・・達央さんの・・マンションなんだ・・・」
優花の住んでるアパートとは比べ物にならないくらい立派なマンションだ。
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