引き立て役よさようなら(番外編追加)
「んっ」
啄ばむようなキスが目や、鼻、おでこ、頬・・・そして唇に降り注ぐ。
達央のキスに優花の目が潤んでくる。
「その目・・反則だよ」
そういうと
さっきまでの啄ばむようなキスから深いものへと変わる。
優花の口を達央の舌でこじ開け、優花の口内へ
決して荒々しいものではなくゆっくり、じっくりと
堪能するように
優花もそれにこたえようと必死だった。
知らず知らず握っていた達央の手をより強く握った。

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どうしてこんなに好きになったんだろ。
最初の出会いなんて正直、素敵なものでも何でもなかった。
合コンの様子をみて、面白がって・・・
そんな達央さんになぜか自分の悩みを話しちゃって・・・
それがきっかけで急に付き合うことになって・・・

まさかその人がアリーナでコンサートをしちゃうくらい
人気のあるバンドのヴォーカルだったなんて思ってもいなかった。

好きなのか嫌いなのかもよくわからないまま付き合いだしたけど
気づけば凄く凄く好きになってた。

何処がいいのかなんて聞かれても
きっと答えられないと思う。
好きに理由なんてないって本当に思えたのは
達央さんが初めてだから

塞がれていた唇が離れた。
私は彼の顔を見つめた

この思いはどうしたら伝わるのだろう
いろいろ考えたけど

これしかなかった。
「抱いてください・・・」

私の一言で2人のスイッチが同時にONになった。
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