私がお嬢様をやめる時
隠して来た気持ち
水嶋の部屋のベッドに寝かせ
腫れた顔を冷やす。

「お嬢様、自分で出来ます。
お嬢様にこのような事を
やらせる訳には…」

水嶋は私の手を掴み
拒否しようとする。


「いいから黙って治療させなさいよ。」

水嶋の手が緩む。

「ねぇ、なんであの場に来れたの?」

私がいた場所がなぜわかったのか。
そもそも私が水嶋に電話をかけてから
すぐの出来事だった。

あの場に
水嶋が駆けつけるなんておかしい。


「申し訳ありません。」

水嶋はそう言って
私をグイッと引き寄せた。


「み…水嶋!?」


私の耳を触る。
私の心臓は爆発寸前だった。


「これです。」


そう言って私のピアスを差し出した。
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