私がお嬢様をやめる時
《清美》
私は城山 清美。
パパは大物俳優でママは大物歌手。
そんな2人の前に
今この人が頭を下げているなんて。

「僕は米村 将人(よねむら まさと)
と申します。
清美さんとお付き合いさせて頂きたく
ここへ来ました。」

パパの眉間にシワが寄る。


「何をなさってる方なの?」


ママが今にも怒鳴り出しそうなパパを
なだめながら聞く…
この後の反応が怖いなぁ。


「実は…清美さんの通う大学で
教授を勤めています。」


「なんだと!?」


ほら怒った。


「まぁ、そんなお若くて教授ですか。」


私に似て呑気なママ。
今突っ込むところはそこじゃない。
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