・約束
…翌日。

春夏が、うちの事務所にやって来た。


坪井さんに問い詰められ、
春夏は自分の事よりオレの心配をして坪井さんに頭を下げた。


坪井さんに釘を刺されたにもかかわらず、
オレは事務所を出た春夏に電話をしていた。


どうしても会いたかったから。







オレは自分の車を運転し、春夏の会社の裏路地に車を停めた。


暫くすると、女性が一人車に近づいてきた。春夏だった。

後部座席のドアを開け、春夏を乗せる。




地下駐車場に車を停め、エレベーターで部屋へ向かう。
鍵を開け、春夏を迎えた。


部屋からの景色に呆然としていた春夏だったが、
冷蔵庫にある物でチャーハンを作ってくれた。

いい香りが部屋中を満たし、昔食べた春夏のうちのチャーハンを思い出す。


ゆっくりと色々な話をした。

けれど、春夏は現在付き合っている男が居ると…
よく聞けばバツイチらしい。


そんな男に春夏を渡したくないと思ってしまったオレはつい
「そんなヤツやめろ」…と言ってしまった。


そして、
「帰るなよ」…と引き止めて・・・



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