・約束
雅也とは電話やメールでしか連絡が取れなくて…

≪それでも、携帯が無かった時代の芸能人よりずっとマシ≫

…なんて、雅也は笑ってた。





私も、リポーターや記者に追われながらも
毎日を過ごしていた。

社内では仲間たちが助けてくれたので、今までとあまり変わらない仕事が出来ている。
CM撮りは担当の私は欠席し、滞りなく終了した。






そして、雅也と会えなくなって3か月が経とうとしていた。

「春夏先輩、雅也と…ずっと会えてないですよね?」



「…うん」



「会いたいですよね」



「…いいのよ。それより、この資料まとめといたからプリントしてくれる?」

「分かりました」

「私、ちょっと休憩してくる…」

席を立った瞬間、立ちくらみを起こした。


「春夏先輩?!」

「…ごめん…大丈夫…」

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