Jewel Memory*2つ年下





7月29日、朝───



♪〜♪〜♪



あ〜〜もう、うるさいっ。


まだ眠いのに、ケータイが鳴って目が覚めちゃったじゃん。



誰〜?…って。

この曲。



あたしはケータイを食いつくように握った。



嘘………。



胸が高鳴るのが自分でも分かる。



巳波からだ。




ケータイ、使えるようになったの?



待ってた返信。


ずっとずーっと待ってた。


なのにメールを開くのが怖いのはなんで?



どっかで不安になってのかもしれない。


あたし、重いから。


大好きって、いくら何でも言いすぎ。


嫌われたんじゃないかって、

不安だった。




夏休みに入ってから、ビクビクしてたんだ。


『さよなら』





その言葉を言われそうな気がして。



あたしが嘘ついて離れようとした時みたいに、


『さよなら』って言われそうで。



恐る恐る押したボタン。

と、同時にギュッと目を瞑った。



ほんの少しずつ目を開けていく。


メールの内容は……





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