Jewel Memory*2つ年下



「なんか涙出てくる…」


手のひらで涙を拭う。



『泣きたい時は泣いたほうがいいよ』



今でもね、ずっと心に残ってる言葉。


泣くあたしを見て、未来が言ってくれたんだよね。


その後、目が痛くなるくらい思いっきり泣いた。




―――――

本文

由紀乃の好きにしていいよ

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巳波からの返事はこうだった。



巳波が、好き。


でも怖い。


恋することが、こんなに辛いなんて知らなかったよ。



矛盾する心。


そんな中、やっぱりあたしは自分のことしか考えてなくて。



「巳波も辛かったと思うよ」



未来に言われるまで、巳波の気持ちを考えることができなかった。



支えてほしくて告白して、勝手にバイバイしようとしてた。



あたし、まだ巳波に


『ありがとう』



『ごめん』



何も伝えられてない。



こんなに大好きなのに。


今1番大切な人なのに。


相手の気持ちを理解できなくて、どーすんのよ。



今まで巳波の気持ち‥考えたことあった?



優しいからって甘えてばっかりだったじゃん。



本当にあたし、バカだな。


こんなんじゃ巳波のこと好きなんて、自信持って言えないよ。





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