アキと私〜茜色の約束〜
4th Quarter

翌日。
インターハイ二日目、初戦。

会場内は熱気が立ち込め、試合が始まる前から応援合戦が繰り広げられている。


今年のインターハイは、幸いにも電車で一時間ほどで行ける隣の県の総合運動場で6日間にかけて行われる。

私は帽子を深く被り、応援席の一番後ろの席で息を潜めるようにその時を待った。

本当は応援に行くかどうか、凄く迷った。
秋人の胸の内を知って、秋人を責めた自分が応援なんておこがましくないか、って…

今でも、昨日の秋人を思い出すと胸が苦しくなる。

だって今更だよ、ホント…
今更どの面下げて応援なんてすればいいの?

そう思ったけど、頭とは裏腹に体は正直で。
足がこの会場に向いていた。


秋人とアキが私には内緒で交わした約束を、私はしっかりと見届けないといけない。



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