天国への切符
ラッキー。
黙ったままのお母さんの横をスッと通り過ぎると、あたしはそのまま二階へと上がった。
部屋のドアを閉め、ホッとしたように、ふぅと息を吐いた。
ついにお母さんも諦めてくれたのかな。
いくら説教したって同じだなって。
とりあえず良かった。
聞くわけない説教なんてするだけ無駄だってやっと気付いてくれたみたいだし。
初めてお母さんに勝った気がした。
なんだか嬉しかった。
口うるさいのももうおしまいかな。
無駄なことはしないに限るよ?
ね、お母さん。