私、先輩に恋しています
夏の暑い日、私は部活に精一杯のぞんでいた

「ファイトーーーッ!」そんな熱い声がコート一面に、グラウンド一面に広がる

その右側ではラグビー部が暑苦しそうにタックルしてる

左側には陸上部
ちょっとタルそうだけどワイワイしててそれなりに成績も残している

それなのにテニス部は固く冷やされた氷のようにルールだけ厳しくてちっとも勝てやしない

でも

友達の笑い声、「ファイトーーーッ!」と共に響いて胸いっぱいにあふれる

こういうのも悪くない。

そんなふうに思ってるとテニスボールがコート外へ出て左側へ転がっていった
私はすかさずネットをすり抜けボールが行く方へ走っていった

ボールを追いかけているうちに、ある男の人の前に立っていた

その人はボールを握りしめていた

あ、お礼言わなきゃ!
顔を上げてみる

すると、



かっこいい...

出そうになってしまった言葉を飲み込んで「ありがとうございます!」そう元気にいったあと私はボールを受け取ってコートへ帰っていった

どうしよ...
まだドキドキしてる...


ビックリしただけだよね...笑笑

よぉーーし、部活部活!


私はそれからあの人の事を今日まで一度も思い出すことはなかった...
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