夏の夜長に世を思う

アメリカンの薫りと味





どの言葉もきっと本心だと信じたい。



それでも心の奥底では



わかってしまっている自分がいる。



出会った頃の『愛してる』と



今の『愛してる』を比べたなら



きっと昔のほうが綺麗なはず。



貴方はみんなに優しいから



綺麗な欠片置き去りにしていくのでしょう?



いいかおりを漂わせて品定め?



一番先に欠片を拾って届けたのが



私だっただけだから。



薄まっていくお互いの恋心が悲しくて



どこか今まで作ってきたものが



壊れていく気がした。



もし注いだのが優しいミルクだったら



こんなに離れていく気持ちには



ならなかったのかもね。



もう少し想い留めておけたのかも。



でも貴方の気持ちは



薄くなるばかりでしょう。





いつかはみんなと同じ水に



なってしまうのかな。



その前に一気に飲み干して



強気な女で終わらせてあげる。



だんだん薄くなる味と



変わらない香りに涙を流しながら。

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