豹変彼氏~ドラマティックに愛されて~


芝居の間中、しっくりこない感覚に捕われた。


それに引き換え、輝の動きが前日とは全く違う。演じるキャラクターが変わったわけじゃないのに、もっと自由で、もっと軽やかだ。


輝はウェイター役。女の子に慣れていて、人生が奔放。孝志演じるシェフの不器用さを笑いながらも、どうしたら女の子の気を引けるのか、冗談半分に教えていく。


孝志は、演じている間、本当に輝に笑われ、馬鹿にされている感覚に陥った。台詞通りなのに、言葉一つ一つに傷ついた。


どうしたんだろう、俺。
舞台から、俺だけ転がり落ちてしまった。


もうすぐ幕が開くのに……。


< 169 / 261 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop