豹変彼氏~ドラマティックに愛されて~
塾講師の仕事をしている間は、気もそぞろだった。
あ、冷蔵庫にプリン入れっぱなしだった!
食べたりしてないかな……。
今度冷蔵庫に鍵をつけるか。
夕方六時。
スーパーで買い物をして、ダッシュでアパートに戻った。
「ただいま!」
光恵が勢い良く開けると、テレビの音。
「おかえり」
孝志はラグの上に転がったまま、光恵を見上げた。
その大きな身体の周りに……。
キットカットの空き袋が……散乱している。
光恵は目をこすった。
どんだけ、食べた? アレ。
光恵はバタンと玄関を閉めると、眉を吊り上げた!
「何コレ!!!!!」
「あ、チョコ」
孝志は「いけね」というようなお茶目な顔をして、あわてて袋をかき集めた。
「やる気あるの!?」
「ある!」
「じゃあ、どうして食べた?」
「鞄の中にあったんだ。あると食べたくなっちゃうから、今食べちゃおうって思って」
「なんじゃそりゃ!!!」