豹変彼氏~ドラマティックに愛されて~


塾講師の仕事をしている間は、気もそぞろだった。


あ、冷蔵庫にプリン入れっぱなしだった!
食べたりしてないかな……。
今度冷蔵庫に鍵をつけるか。


夕方六時。
スーパーで買い物をして、ダッシュでアパートに戻った。


「ただいま!」
光恵が勢い良く開けると、テレビの音。


「おかえり」
孝志はラグの上に転がったまま、光恵を見上げた。


その大きな身体の周りに……。
キットカットの空き袋が……散乱している。


光恵は目をこすった。
どんだけ、食べた? アレ。


光恵はバタンと玄関を閉めると、眉を吊り上げた!


「何コレ!!!!!」
「あ、チョコ」
孝志は「いけね」というようなお茶目な顔をして、あわてて袋をかき集めた。


「やる気あるの!?」
「ある!」
「じゃあ、どうして食べた?」
「鞄の中にあったんだ。あると食べたくなっちゃうから、今食べちゃおうって思って」
「なんじゃそりゃ!!!」

< 39 / 261 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop