嫉妬はしないけど好き



「てゆうかそろそろ
彼氏ほしいよね〜

って、リコいるんだっけ?
どう?あの子とは」

クラスに向かう途中
ニヤニヤしながら
麻亜ちゃんが詰め寄ってきた。

あの子って…

「ああ、別れたよ」

「はあ!?もう別れたの!?
え、早くない??なんで?」

え、そんなに驚かなくても…
いつものことだしなあ…

「なんか、俺のこと好きじゃないなら
無理して付き合ってなくてもいいよ
とか言われて、わかったって言ったの」

うん、この会話も
いつものことだな。

「…好きじゃなかったの?」

「好きだったよ!
でも、別れ話になれば
別れるしかないよね。
別に後悔はしてないよ?」

「リコってほんと
続かないよね〜」

「まあ、来るもの拒まず去る者追わず
ってやつ?」

本当に、私はそんな感じ。

告白されたらその時は
好きじゃなくてもOKする
私は、付き合ってから好きになる
タイプなんだよね。
でも別れるなら別れたらいいとおもう。

まあ、こんな冷めたやつだから
すぐに別れるんだろうな〜

なんて分かっていても
友達がおればいっか、なんて思う。


「リコ〜、F組ついたよ!!
誰いるのかな?」

私がトリップしている間に
クラスについたらしい。

「え!
ちょ、リコ!
リョウくんいるよ!?」

リョウくん?だれだろ?

それに、特に男の子を
恋愛として見ないから
クラスが同じ男の子の名前を
覚えられるだけ。

「あんた、リョウくん
知らないの?
学校一イケメンなんだよ??」

「知らない」

学校一イケメン…って。
どんな顔なのかは気になるな…。

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