氷がとけるように。
「まだ買い物するでしょ。炊飯器、車にのっけてくるからここで待っててよ。すぐ来るから」


炊飯器を車に積み込み店内に戻る。


入り口の売り場案内の看板で日用品売り場の場所を探す。


えっと、エスカレーター上がってまっすぐ行ってつきあたりを左にだな。


「こんにちは」


看板を見上げていたら後ろから声がした。


振り返って相手の顔を確認する。


「こんにちは」


由紀さんが1人で立っていた。
横のカートには日用品が積んである。


振り返って挨拶した私に笑顔で会釈した。


「この前はお菓子を頂いてありがとうございました。美味し過ぎて食べ過ぎちゃいました」


お腹をさすりながら微笑む由紀さん。
菓子折のお礼を言われた。


「工藤君にはお世話になりました。今日お一人人ですか?」


近くに誰も居なかった。


「いえ、俊介が付き添ってくれてて。荷物が多くなったから車持って来るって取りに行ってます」


駐車場を指で差して私に説明した。


「そうですか。工藤君によろしくお伝えください」


「もうすぐ俊介来ると思うんですけど」


駐車場の方を見る由紀さん。


「私はこれで。上で母が待ってますので」


頭を下げて由紀さんと別れた。















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