~天使ロード~
「池治先生…
ひっく、ひっ」


私は泣くのと同時に鼻をすすった。


「何で美桜が泣くんだよ?
泣くなよ」


「池治先生こそ泣いてる」


「俺はいいんだ…
ごめんな美桜、小さい頃沢山抱き締めてあげられなくて
美桜が転んで泣いていた時も俺、大丈夫か?しか言えなくてごめん」


「そんなこと今更もういいよ」


「あぁ」


池治先生は涙を晴らすために、空を見上げた。


「美桜も空を見上げてごらん
綺麗だよ!」


「うん」


私もそう言って空を見上げる。
< 102 / 293 >

この作品をシェア

pagetop