あと、11分
……そうか、だから。だから、シキは言ったんだ。
後悔する、って。
きっと、後悔するって。
「……はは、……は、……」
(嘘、こんなの、嘘だ)
声が、漏れる。
その声は遠くの雑踏に消されてしまうほどに掠れて、小さくて弱弱しい自嘲の声。
きっと後悔する。傷つける。
シキは、優しい。
彼女が、シキが一番傷ついているはずなのに、それでもなお、シキは俺のことを考えてくれた。
知らないうちに俺は甘えてたんだ、シキに縋っていた。
シキの優しさに、甘えていた。