ハートの形した花




しかし、相生は、俺に抱きついたまま、続けた。




「私のお母さんね、実は私が生まれる前に、他の男の人と、結婚してたんやって。そして、その男の人との間に子供が出来た。その男の人の苗字が"中原"。そして、その子供が"中原有希"。つまり、京介くんの従姉の有希さんってこと」




え?それじゃあ・・・




「その後、有希お姉ちゃんのお父さんが再婚したのが、俺の母さんのお姉さんであり、有希お姉ちゃんの今のお母さんってわけで、有希お姉ちゃんの産みのお母さんが再婚したのが、相生のお父さんで、その二人の間にできた子供が相生・・・ってこと?」




「うん。そういうことかな」




「え?ちょっと待って?それって、つまり、有希お姉ちゃんと相生って・・・姉妹ってこと!?」




「そうよ。やけん、有希お姉ちゃんと従姉同士の京介くんは、私の従兄妹ってことになるよね」




話が繋がった気がする。




思えば、有希お姉ちゃんが年賀状を引っ張り出して、相生の家に言ったのは、ガイヤの写真を直接渡すためではなく、有希お姉ちゃん自身の本当のお母さんに会いに行くためだったのではないだろうか。




そして、相生は、そのことをどのタイミングで知ったのかはわからないが、おそらくその時、知ったのではないだろうか。




そういえば、"有希"と"真希"って名前似てるし。
両方とも相生の今のお母さんがつけた名前なのだろう。




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