私の意地悪な旦那様


その後は、何を思ったのか、服を脱ぐまでずっと無言だった功希。


その姿は何かを考えているようで、話しかけるのを躊躇ってしまった。




「じゃ、じゃあ、これ片づけてくるね」


床に置かれたペットボトルを拾うために、少し屈もうとする。


けれども、ペットボトルに伸ばした手を力強く握られ、それは叶わなかった。


「莉乃がやると怖いから大人しくしてて」


これぐらい出来るのに、素早くペットボトルを持って歩いていってしまった功希。


言い方はアレだったけど、心配してくれたのかな………?

そう思った私は、帰ってきた功希を見て嬉しく思った。


< 308 / 330 >

この作品をシェア

pagetop