私の意地悪な旦那様

「ただいま」

「お、おかえりなさい」


一世一代(と言っても過言ではない)大嘘を前に、心臓がどくどくと音を立てて響く。


嘘がバレないように、と慎重な私の挙動不審さを疑問に思ったのか、都合が良いことに向こうから話を振ってきた。



「どうしたの?今日、いつも以上に変だけど。何かあった?」

めずらしく心配してくれる功希。

ごめんね。と心の中で謝ると、早速計画を実行したのだった。

< 8 / 330 >

この作品をシェア

pagetop