10円玉、消えた
俺の成功する道はラーメン屋か会社員のどちらかだ。
薫の予感が全て当たったら、ラーメン屋の道は消えることになる。
そうなると残された道は普通の会社員ってことか。
俺の運命はそういう風に出来てたのかな?
でもとにかく、ラーメン屋の道がダメになるのかどうかは気になる。
よし、母さんとカッちゃんにそれぞれ探りを入れてみよう。
二人は付き合ってるのか、そして『らあめん堂』をどうする気なのか。
直接聞いてみるしかない!
ところがそれから数日間、竜太郎は本人たちになかなか話しを切り出せずにいた。
いざとなって聞き辛くなってしまったのだ。
そんなある日、竜太郎は風邪をヒドくこじらせてしまい、やむなく学校を早退した。
店が復調してからは、店内に客がいることを考え、家には常に勝手口から入るようにしていた。
この日もそうやって家の中に入った竜太郎は、店の方から聞こえてくる幸子と杉田の声に足を止める。
いつも耳にする二人の会話の調子とは明らかに違うものだったからだ。
竜太郎はこっそり近づいてみた。
そして二人の様子を見て衝撃を受ける。
幸子と杉田が身を寄せ合っていちゃついていたのである。
薫の予感が全て当たったら、ラーメン屋の道は消えることになる。
そうなると残された道は普通の会社員ってことか。
俺の運命はそういう風に出来てたのかな?
でもとにかく、ラーメン屋の道がダメになるのかどうかは気になる。
よし、母さんとカッちゃんにそれぞれ探りを入れてみよう。
二人は付き合ってるのか、そして『らあめん堂』をどうする気なのか。
直接聞いてみるしかない!
ところがそれから数日間、竜太郎は本人たちになかなか話しを切り出せずにいた。
いざとなって聞き辛くなってしまったのだ。
そんなある日、竜太郎は風邪をヒドくこじらせてしまい、やむなく学校を早退した。
店が復調してからは、店内に客がいることを考え、家には常に勝手口から入るようにしていた。
この日もそうやって家の中に入った竜太郎は、店の方から聞こえてくる幸子と杉田の声に足を止める。
いつも耳にする二人の会話の調子とは明らかに違うものだったからだ。
竜太郎はこっそり近づいてみた。
そして二人の様子を見て衝撃を受ける。
幸子と杉田が身を寄せ合っていちゃついていたのである。