不器用な恋愛
「おまえ…」


わっ…またなんかされる?


「手熱い…」


「そうかな?」


「うん。だるくなったら俺か浅見に言えよ?


またその顔。

いつもいじわるばっかりするくせに。

どうして急に優しくなるの。


1つ目の目的地にたどり着いて
飛行機から降りる。飛行機だから
降りる時キーンとした。

今度は、バスで乗り換え。



だけど頭がすごく痛い…


ちゃんと言えよ?


ひろにそう言われたけど


なんか言い出しにくい…


大丈夫…


ホテルまであと少しだし
ホテル着いたら寝ちゃえばいいよね?


「こほっこほっ」


喉いたい…


「あや平気?顔赤くない?」


えりが背中をさすってくれる。


「だいじょーぶ…ありがと…」


大丈夫じゃないのに…


私…いつも強がっちゃう…


体調悪いときに悪いって言えない。


昔からそう。


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