MOONLIGHT【番外編~ウエディング、新婚旅行!?編】




と、思ったのに。



結婚式の前日だからと、弁慶を夕方から『鎌倉ワンワンホテル』に預け、俺たちはグランドヒロセ銀座に宿泊のため到着したら。

フロントで残念なメッセージを受け取った。


『到着しだい、うーちゃんルームに集合!from夕真』


はあ。

もう、楽しそうにてぐすね引いて待っているメンバーの顔が浮かぶ…。

何故か、夕真ちゃんちのサロンメンバーは、全員レイを気に入っている。

サロンメンバーとは、夕真ちゃんちのサロンで飲み会をする時の仲間なんだけど。

下らないことでいつも盛り上がっていて、バカやっているんだけど。

実はそのメンバーって、そうそうたるメンバーで。

業種は違うけど、それぞれの道で第一線にいる人ばかり。

別にそういう人をつのったわけじゃなく。

何故か、自然とそういうメンバーが集まった。

巷では、サロンメンバーに入りたい人間が多いが、そういう輩は入れない。

取り決めはないが、なんとなく、サロンメンバーが認めないと入れない。

レイは、本人は無意識で完全に不本意だっただろうが、メンバー全員一致で一発合格だった。

まあ、本人はそんなこと知りもしないし、興味もないんだろうけれど。

残念なことに、サロンメンバーの方は、レイに興味津々なんだよな。


レイにそのメッセージを見せると、かすかに眉間にシワが寄った。

やっぱり。

レイだって俺と2人っきりがいいよな?

そう思って。


「どうする?嫌なら、断るか?」


聞いてみた。

だけど、レイは首を振り。


「いや、無理でしょ…抵抗するだけ無駄な体力使いそうだし。」


考えてみると、レイは昨日まで働いていたから疲れもあるよな。

よし、ここは夫として妻の事を一番に考えて、バシッと断っ…。


「あー、レイちゃーん!来た!」


可愛らしい夕真ちゃんの声が聞こえて、振り替えるとニヤケタ青山さんとこちらをみていた。

青山さんのニヤケ顔の原因は、夕真ちゃんと手を繋いでいるせいだけど。

相変わらず気持ち悪いくらい、夕真ちゃん一筋だよな。

って、俺もレイ一筋なんだけど。

青山さんの一筋とは、種類が違う!断じて!


と、思うけど、最近。

行動が青山さんと似てるって、周りからよく言われる。

あんな、変態じゃないのに!

ちょっとへこむ。



はあ。




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