【続】早瀬くん、好き。
事件の始まりから終わり

ー早瀬サイドー


最低なことをしてしまった。

それだけは自分でもよくわかってるんだ。

別れたはずなのに、中途半端なことを鮎原にした。

俺が選んだ道なのに。

けど、どうしても我慢できなかった。

中津って奴に抱きしめられてるお前をみてどうしても腹が立った。


この前、近くにいた雄介と雄介の女の会話を何気なく聞いてた。


「なぁなぁ、中津って人鮎原の知り合いなのー?」


雄介のひとこと。

実は、俺も知りたかったから盗み聞きをすることにした。

…鮎原に別れを告げたのは俺なのに。
だから聞く権利がねぇのはわかってるけど、つい。


「あー、早瀬もいることだし一応教えとくわ。
心春には口止めされてるから内緒ねっ?」


は?なんで俺?

もう付き合ってねぇのに…





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