あたしの好きな人
「波奈ちゃん!先輩が呼んでるよ!」
香織ちゃんが目を輝かして走ってきた。
先輩……?
「あっ、綺希先輩!!」
「お久しぶり、波奈ちゃん」
「お久しぶりですー!!」
他学年なだけあって最近は全然会ってなかった。
稲穂綺希先輩。
結斗の、好きな人。
「どうしたんですか?」
「これ、ハンカチ落ちてたよ」
「えっうそ!ほんとだ!無い!ありがとうございます!!」
「いえいえ。波奈ちゃんので良かった」
ニコッと可愛げな笑顔をした。
久しぶりに会った、綺希先輩。
非の打ち所がない、外見も中身も…パーフェクトで、
やっぱり、綺希先輩はあたしの憧れなんだ。
嫉妬なんて、しようもないや。
そんなことを思ってしまった。