あたしの好きな人
「……ねえ、千枝ちゃんどうしよう」
「…………」
「ねえ、…ってあれ?!千枝いないし!」
さっきまでいたはずの千枝ちゃんはどこかへと消えていた。
残っていたのはお兄ちゃんだけ。
「智樹がな、千枝ちゃんを連れて回ってくるって言って二人で行ったよ」
「それって…!!」
「ちょっとは気になったのかもな~」
やった!どうしよ!嬉しい!
何があるのかとか確信はないけど、嬉しい!
「波奈もちょっと休んどきなよ?あの二人といると疲労がたまるでしょ」
「…うん、ありがとう」
学校でのお兄ちゃんは、いつもよりちょっと大人で助かった。
稜と桃夜がどこに行ったのか、多少気になるけど。
今私が追いかけに行ってもどうにもならないし。
そう思って、近くにあった椅子に腰をかけた。