〜双子の憂鬱〜

「あー、えーっと、」


何て声をかければいいのだろうか。
あたしひとり、何も知らない。

そんな約束があったことも、彼女の存在も。



言い淀む由有の横で、大河内はクスッと笑った。


「亜子ちゃん、それは君が3歳の時に言った話だろう?
君のお父さんも私も、それを本気になんかしていないよ。」



諭すような彼の声が聞こえる。
目の前の女の子がグッと詰まったような表情をして、はぁっと息を吐いた。


「嘘泣きもダメかぁ!
なんだぁ、大河内さんって結構マジメなんだね〜、つまんない。

で?婚約者?降って湧いたね、いきなり。」


・・・え、、、ええっ⁉︎
何なの、何があったの⁉︎
さっきまで泣いてた子が、けろっとしてる‼︎


< 123 / 168 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop