桜梅〜君の事を忘れない〜
「えぇっ!?」

凪流から衝撃の事実を告げられたとき、思わず、叫んでしまった。学校で、だ。

「ウゥッ·········ウグッ······ヒクッ」
凪流は嗚咽をこぼしながら泣いていた。

「そんな·········」
私はただ、呆然とするしかなかった。

「一週間ぐらい前から·········グスッ·····上履きがなくなったり···ウゥッ····なんか·········言われたり·········ヒクッ···」

信じられなかった。凪流が、あの凪流が。私をいつも元気に引っ張っていてくれた凪流が。

ふいに涙が溢れてきた。

気づけなかった。凪流の苦しみに。
腹が立った。虐めてる人にじゃない。
気づけなかった自分に。

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