LOVEPAIN③

「どうした?
疲れたか?」



「いえ。大丈夫ですよ」



運転しながらも、
成瀬はそうやって気遣って私に声を掛けてくれる


そして、私の手をそっと握る




「――好きだから」


そう、言われる



凄く、胸が鼓動を打つが……




考えてみれば、この人自体が、
ルール違反をしているんだよね……



篤だって他の社員の人達だって、
この人が今こうやって私の手を握っているなんて、
知らないだろうな……






< 286 / 474 >

この作品をシェア

pagetop