LOVEPAIN③

「広子。

怖がらせてごめんな」


そっと、頬に触れられて、
うん、と頷いた



今の須田は、いつもの優しい須田で、
少しずつ自分の中から恐怖が消えて行く




「広子、お前今日飯食った?



須田は確かめるように、

キッチンの方へと視線を向けた




「ううん。
まだ……」



今も、お腹は空いていない




「なら、何か食いに行こう。
今日、店休んだから」


そう言って須田は立ち上がると、
私の手を引っ張って立たせる


足にあまり力が入らない



「――じゃあ、ラーメンが食べたい」


そう呟くと、俺も、と須田は笑う




今日の事は忘れよう


今日の須田の事は、忘れてしまおう



何も無ければ、須田は本当にいい奴だから





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