ポジティブGIRLと愉快なBOYたち
え?何で?なんで軽くソラに引かれてんの?



その得体の知れない者をみるような目やめて!





校門を潜ろうとしたとき、HRが始まる前の予鈴が鳴った。





待とうか。ちょっと待とうか。



この予鈴30秒前の予鈴だよね。





里「あ、やっべぇ」



「きゃあぁーっソラ急、...ってあれ!?」





急げと声をかけようとしてソラを見たがそこにはすでに姿はなく、


向こうの方を見ると珍しくソラが全力で走ってた。





な!セコいぞ!こんなところで俊足を生かすなんてなんてセコいんだ!


そういうのはなっ体育祭で生かせ!バカ!





つか里苑さん、絶対間に合わないだろ!





小走りの俺は里苑さんを急かそうと振り返った。





「ってえぇーーー!急ぐ気さらさらねぇってか!?」





のそのそマイペースに歩いてる里苑さんに思わず目玉が飛び出しそうなほど驚いてしまった。





この人有り得ねぇぞ。3年生なのに勉強しなくてはという焦りが全く見られない。


いやまず部活ろくに参加してない時点で大学に行く気がみえないけど。





高校卒業したらどうするつもりなんだろう里苑さん。





里「黎ー」





ニヤリと悪戯っ子のような笑みを浮かべた里苑さんは俺に近づいてきて肩に手を回した。


そしてそのまま昇降口に向かっていく。





「なんスか?」




里「1限目、サボろっか」




「...へ?」





聞き返したが里苑さんは答えず楽しそうに笑いながら俺をつれて階段を上り始めた。





ひぇぇえ、何故俺まで巻き添え...!?








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