ポジティブGIRLと愉快なBOYたち
架月がみえくなるまでその姿を捉え続ける郁翔に軽く寒気がする。





郁「...何そのちょっと引いてる目」




「郁翔の架月への気持ちがよくわかったよ」




郁「待とうか君は何か勘違いをしている」




里「あっれー郁翔に穂陽。おひさです」





第三者の登場に郁翔と振り返るとそこには夏の太陽よりも眩しい笑顔がそこに。





俺から見ても格好いい里苑って、女子からみたらもう芸術品かなにかなんだろうな。





「久しぶりって、俺ら夏休み始まってから結構バスケ部と会ってたけど」




里「え?覚えないけど」




郁「まさかとは思うけど今日が初めての夏休み出勤じゃねぇよな」




里「そのまさかですわ 笑」




「里苑もあいつもサボり魔だなぁ」




里「はは。あいつに比べたら俺、まだ真面目な方でしょ」




郁「最後の学園祭くらい引っ張り出してくるかぁ~。あの才能にまみれた幽霊部員」





俺たちがいう「あいつ」とは、2年の時から突然幽霊部員になったダンス部部員のこと。





唯一の友達が里苑だって聞いたから一回説得してくれるように言ったけど、この人に頼むのはどうにも間違いだったらしい。





結局サボりを煽るようなことを言って能天気に帰ってきたという結果に終わった。


この人、他人を陥れることしかしないのか。





里「俺も協力するよ」




「もう里苑には頼まないよ」




里「この前のことなら謝るって」




郁「じゃあ今日は部活サボってあいつを説得させに...」




「部活はちゃんとやろうか」





部活が好きなのか嫌いなのかわかんねぇな、郁翔は。





里「あ、そういえば沙絃たちにあいつ紹介するっていって忘れてた」




郁「人見知りだから無理だろ」




里「でもねーさくらちゃん紹介してもらうかわりにだから」




「さくらちゃん?」




里「架月のこと~すげぇ可愛いの」





架月の名前に思わず動きが止まる。勿論郁翔は叫び出す寸前だ。





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