『今夜も首は回らない…』

「…あのー」と私の正面に座った人から声を掛けられた

合コンの時はいつも全体が見回せる位置に向きを変えて座っている

体の角度を変えていたから正面の席は死角になり顔が良く見えていなかった

「はい、なんでしょうか?」と体ごと向きを正面に変えたら

「ブッ…」って笑いを堪えて口を押える男の顔が目に入った

「…ごっごめん…首が痛いって本当だったんだね?」

「はぁ?別に構いませんけど…こんなことで嘘を付いたりしませんし…」

「嘘を付いているって言うより、無理やり連れて来られて不機嫌なのかと思ったからさぁー酒も飲んでないし、眉間に皺寄ってるよ」

私のことなんか構わずに放って置いて欲しいと思ったけど疑問にはお答えしよう


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